弁論ブログ

ディベートブログですがニッチなことを書きます。

こういうのでいいんだよ系ディベート動画ライブ配信備忘録

こんにちは。

 

昨日今日と4年ぶりのオフラインの秋Tが京大で行われました。

ブレイクラウンドの配信係として当日コミで呼んでいただけたので何か書きます。(ジャッジを頼まれたのを断って「ヘルパーなら...」と言ったのに対して気を使っていただきました)

ラウンドを見て、BP欲求は高まりましたがそれについては書きません。(名古屋以西で対面のBP大会があったら出たいんですがしばらく無さそうですね。凌霜杯は一昨年オープン大会になったものの、去年消滅したらしいです)

 

配信の品質について

昔は大会の景品のキヤノンのビデオカメラを使って撮った動画をアップしたりとか、ノートパソコンを開いてライブ配信したりとかをしていたのですが、ビデオカメラはもう壊れたのと、ノートパソコン買い替えて環境が変わったりしたので、コスパの良い配信環境についてまとめます。

 

 

今回使った機材は

・ノートパソコン(コスパが良いってネットに書いてあったデルの7万円のやつ)

Webカメラ(昔買ったロジクールの一番安いやつ。2000円ちょいだったがレンズの保護カバーみたいなのが取れていて画質が終わっている)

・USBマイク(昔amazonで適当に買ったよくわからんやつ。1000円ちょい)

 

USBマイクはこんな感じのやつです。一応指向性っぽくなってるほうが良い。

 

家にあった安い機材で不安になるのは音質に関してですが、意外になんとかなりました。

重要なのは、指向性のあるマイクをスピーチ台に置くことだと思います。

 

環境としては、だいたいこんな感じです。

ラウンドが始まる前にセッティングして、スピーチ台を一列目の席に近づけておいてマイクを置きやすくします。

スピーチ台にマイク、一列目の机にPC、二列目の机にWebカメラをおきます。

 

 

音質はこんな感じです。そんなに悪くないですね(画質は悪いですね)

www.youtube.com 

 

比較のために、3万円で機材をレンタルした(【THE KANSAI 2023を終えて 1】 - 京大ディベートの日常)というThe Kansai 2023の動画も貼っておきます。

youtu.be

さすがにスピーチ以外の音がほとんど入っていないので機材力の差を感じます。

機材も3万円(レンタル代)を感じる...

長く使うなら良い機材を団体で購入して継承していくというのもありだと思いますが、

本記事の趣旨としては、

・音質の差は明確にあるが、1000円ちょいのUSBマイクでも全然聞ける

・画質が多少悪くてもまあいいっちゃいいか

という場合もあるというやつですね。

 

配信の方法の備忘録

(1)まずノートパソコンにOBSというフリーソフトを入れます。詳しいことはググればたくさん説明がでてくるのでググってください。

(2)Youtubeチャンネルに同期する感じのボタンがあるので、Youtubeチャンネルの権限を持っているGoogleのアカウントでログインします(今回は秋TのGoogleアカウントにJPDU Channelの共同管理者権限を付与してもらったらしいです)

(3)パソコンにマイクとWebカメラを繋げて、「ソース」に追加していって画面を整えていきます。

(4)「シーン」を追加して、ラウンド中のシーンと、待機時間のシーン、コンセントによって配信できないシーンを作っておきます。待機中のシーンにはマイクによる入力音声を入れずに、かっこいいフリーBGMとかをいれておくといい感じです(今回はこんなかんじの待機音楽でした)

(5)配信設定でタイトルや説明欄を入れて、プレパ中の適当なタイミングで配信開始を押します。(「子ども向けですか」は「いいえ」です。「子どもも見れる安全なコンテンツか」みたいなニュアンスと勘違いして「はい」にしそうになりますが、キッズ向け動画かどうかを聞かれています)

(6)スマホなどの別の端末でライブ配信を開いて、映像・音声が問題ないかチェックします。

(7)ラウンドが始まったら、ラウンド中のシーンに切り替えて、自分は後ろの席に退避します(マイクとWebカメラが有線な関係上、PCを最前列に置かないといけないため、PCの前にいるとディベーターと距離が近すぎるため)

(8)スピーチがはじまったら(6)と同じくスマホで配信を開いてイヤホンで音質などをチェックします。スピーチがはじまらないとわからないトラブルは意外に多いです。

(今回だと、Webカメラも音源ソースを兼ねているのに気づかずに、USBマイクとWebカメラで二重音声になっていたり)

 

リモートデスクトップで遠隔操作すると良さそう

コンセントによるシーンの切り替えやトラブル対応はスピーチ間にPCの前に行って行うのが基本ですが、リモートデスクトップで後方席から遠隔操作するという手もあります。

Chromeリモートデスクトップの拡張をPCに入れて、スマホ等からリモートデスクトップに入ってPCを操作することができます。

この方法はSF後に気付いてGFでやろうとしたけど、GFが中国モーションだった関係でほぼ全チームがオプトアウトし配信がなくなりました(悲しい)

 

音質についての余談

ノートパソコン(このときはMacBook Airの2013)のインカメと内蔵マイクで撮った動画も比較しようと思ったのですが、これはこれで悪くないですね。記事の趣旨がよくわからなくなるので余談に回しましたが、わりとなんでも良い気がしてきました。

【宣伝】GPT-4で作った英語フレーズ155個をnoteで売ります

こんにちは。

 

前回の記事で、Chat GPTの使い方の一つとして、GPT-4にいけてるレトリックをたくさん出力させておいて、試合で使う方法について触れましたが、実際に作ってざかんで使ってみたフレーズ集をnoteで売ります。

無料部分に4個ほど例も載せているのでとりあえず見ていってください↓

note.com

 

ちなみに、Chat GPTに同じ質問の仕方をしても、無課金版のGPT-3.5と課金版のGPT-4では、クオリティが全然違います。

同じ内容で学習させて、民主主義に関するフレーズをくれと言った時の例はこんな感じです。

 

GPT-3.5

Democracy is not just a form of government, it’s a way of life.

民主主義は政府の形態だけでなく、生き方でもある

 

GPT-4

Democracy is the lifeblood of a free society, giving voice to the voiceless and empowering individuals to shape their own destinies.
民主主義は自由な社会の命の源であり、声なき者に声を与え、個人が自分の運命を形作る力を持つ。

 

GPT-4の方がオシャレな表現を出してほしいという意図を汲めている感がありますね。例から意図を汲み取って回答を出す、いわゆる1-shot promptの能力が上がっているためと考えられます。

 

 

ディベート商材を単発で販売するのがどういう市場感なのかがよくわからないので一旦300円にしています。

GPT-4の課金が月20ドルなので、10件くらい売れるととても嬉しいです。

また売れたり売れなかったりしたことの報告をこっちで記事にするかもしれません。

よろしくお願いします。

note.com

ざかんの雑感2023

こんにちは。

 

3年ぶりにThe Kansaiが対面で開催されるということで、出場しました。

 

前回の対面ざかん

前回対面で開催されたのは2020年の2月で、ダイヤモンド・プリンセス号の集団感染があったり、国内で感染が広がりはじめた頃だったので、社会が変わる本当にギリギリの時に開催されたと記憶しています。

その時の感想が記事になっていたのでリンクを貼っておきます。

参加者の卒業生割合が増えていることについて考察していて、今回と比較してどうだろうということを書こうかと思いましたが、現役生の学年が全くわからなかったので表に追記するのは諦めました。

ブレイクした人のうち、OB/OG(大学ディベート歴5年以上)の割合は、

2012年:2/16人

2020年:15/24人

2023年:11/24人

なので2020年よりも少し現役生の割合が増えています。(数え間違えていたらすみません)

 

運営おつかれさまでした

オフ大会ノウハウ伝承やばくね、という記事を書いたのがもう1年半近く前で、

コロナがはじまった2020年3月に1年生だった人たちがもう4年生になっていて今月で卒業(!)という状況になっています。

太陽運営神が招集されていたとはいえ、多くがオフ大会運営経験無+コロナ前まで引き継がれていた備品等が入ったコミバッグが消失したなどのハードルの中で、大きなトラブルなく大会を終えつつ、物販やストリーミングなどのチャレンジもしたのは超すごいと思います。

 

 

 

デジタルタトゥーアーティストと出た

某アカウントでデジタルタトゥーを量産している人々と出ました。(彼ら曰く「人生アーカイブ」)

いい年してタイムラインでもORでもはしゃぐやべーやつらだと思われたかと存じますが、意外にもラインわきまえているタイプの愉快なやつらなのでよろしくお願いします。

第5は前週のKDOで仕上げてきたこともあっていけてるファーストスピーチをするし(キャラに反してスピーチは静かめ)、とーるくんは声がデカかった。

 

デジタルタトゥーの例

これは比較的一般ウケしそうな内容だが、普段の内輪度が高いせいでおそらく多数のアカウントからミュートされているのでいいねは少ない

 

 

Chat GPTを活用できた

この間、Chat GPT(文章生成AI)の記事を書きましたが、

その後もいろいろ試したみたところ、十分に実用レベルになっていると思います。

今回の大会におけるチームとしての活用事例としては以下の2つです。

 

①練習相手にする

対戦相手が見つからない時に、Chat GPTにLOをさせていました。

1.Gov側のチームのプレパをしながら自分(ウィップ)がOppケースをChat GPTに出力させておく

2.プレパが終わったら、PMにスピーチをしてもらって、その話を打ち込んで、反論も出力させる

3.上記2つをくっつけて、音声読み上げができるWebサイトに貼り付けて、その画面を音声ごと共有してLO原稿を読み上げさせる

4.それを受けてDPMがスピーチをする

DLOのマターを出すのはやや面倒なのでDPMまでの練習になりますが、

プレパ練だけじゃなくてスピーチをしといたほうが良いと思うことが多かったのでありっちゃありでした。

(本質的には、ウィップがチームとしてのプレパ後に急いでOppのプレパしてLOやるのとそんなに変わりません)

 

②マターを量産しておいて印刷してもっていく

(A)まず、Chat GPTのAPIGoogle Spreadsheetを使って大量のモーションのケースを作りました。これの作り方はそのうち記事にします。

とりあえず100モーションほどケース出力して、100ページ超のマターファイルができたのですが、次の理由よりこれらは持っていきませんでした。

-マターの質があまり高くない

APIが使えるのが、GPT-3.5のモデルであることと、1命令で出力させないといけないので、重要なところを深掘りさせたりすることができなかったので、全体的に浅めのマターが大量にできて、使い辛そうだったということがあげられます。

-マターファイルが紙限定だった

→ざかんの1週間前にあったKDOの電子デバイス使用のポリシーが、ローカルに保存したマターファイルならOKという方針だったので、iPadにダウンロードして使う前提で制作していたのですが、ざかんは紙限定ということが発表されたので、さすがに100ページ超の浅めマターファイルは持っていけんなと思ってやめました。

 

 

(B)次に某有名ディベーターのフレーズを学習させてかっこいいフレーズ集を作りました。

GPT-4という最新モデルが課金コンテンツとして公開されたので、月20ドル課金して、いけてるフレーズを20トピックくらいに対して作りました。

 

たとえばこういう感じです。

Capitalism's invisible hand has been replaced by the iron fist of corporate greed, stifling the dreams and aspirations of countless individuals.
資本主義の見えざる手が企業の強欲による鉄拳に取って代わられており、無数の人々の夢や希望を窒息させている。

 

Democracy is the lifeblood of a free society, giving voice to the voiceless and empowering individuals to shape their own destinies.
民主主義は自由な社会の命の源であり、声なき者に声を与え、個人が自分の運命を形作る力を持つ。

 

20ページくらいにおさまったので、これは印刷して持って行って使いました。

 

実際の使用例としては、

Capitalism has proven to be a powerful engine of innovation, driving progress and fostering unprecedented economic growth.
資本主義は革新の強力な原動力であり、進歩を促し、前例のない経済成長をもたらしている

というフレーズがあったので、

 

THBT western pharmaceutical companies should release their patents during pandemics.

のモーションに対して、改変して

Patent right has proven to be a powerful engine of innovation, driving progress and fostering unprecedented technological advancement.
特許権は革新の強力な原動力であり、進歩を促し、前例のない技術的進歩をもたらしている

として使っています。

 

この動画のLOですが、「読んでる感」が気になるものの、締まったイントロになっているような気がします。

 

今回作ったフレーズ集は、そのうち公開すると思います(GPT-4課金代をペイして小銭稼ぎしたいのでnoteの有料記事にするかも)

 

知財モーションが出た

知財モーションがR1で出たので、それはすぐにマターが出て、点数も伸びました。

過去に知財モーションの解説記事を書いたことがあるので、貼っときます。

この時の知財部のやつは弁理士の資格を取得し、ぼくは出願した特許数が10

報を超えました。

基本的に社会人になると単純に練習量が減るので、ディベート的な力や知識は落ちていきますが、社会人になってから知識として得た特定のトピックが活躍するとなんとなく嬉しくなりますね。

 

他に社会人になってから勉強したことが今回役にたった例として、R3のTH opposes the academisation of social movementでOppの「統計データが議論できなくなる」という議論に対して、「p値やロジスティック回帰みたいな話なら統計学のacademisationかもしれないけど、犯罪の発生件数とかはただのデータ」という反論のジャッジへのウケがよかったです。

これは、後半部分の「犯罪件数はただのデータ」だけでも成り立つは成り立ちますが、専門用語っぽいもの(ロジスティック回帰)を具体的に言って対比させることによって相手の話がトピカルでないことを強調しているやつですね。

昨年、統計検定準1級を取得しましたが、まさかディベートで使う日がくるとは思っていなかった。

 

 

知財といえば、今回物販でコミが作ったクリアファイル買いましたが、知財的にはけっこうグレーだと思います(岡本太郎氏の死後70年までは美術の著作物として著作権が保護されるため)



 

ノーマスクスピーチは圧倒的に楽だが

今回、マスク着用に関する政府の方針が変わったということで、

大会としても「部屋全員の合意があればマスク外してスピーチしてもよい」という方針でした。

英語スピーチ中の呼吸があまり上手くないので、マスクスピーチだったK-Cupは毎ラウンド酸欠になっていましたが、今回はずいぶん楽でした。

が、その代償として風邪をひきました(内科に行ったらコロナもインフルも陰性でしたが...)

よくよく考えみるとこの3年のマスク生活で風邪をほとんど引かなかったので、そのへんの土着風邪ウイルスに対する免疫が失われていて、マスク外すとすごい勢いで風邪引く可能性があるので気をつけてください。

 

 

 

余談:天王寺動物園

ブレイクラウンドで負けたあと、帰りのバスの時間まで時間があったので昼食を食べてから天王寺動物園に行きました。3枚くらい写真を貼っておきます。

 

天王寺動物園に隣接していて、家族連れが遊んでいる遊具に対して、「ヒト」のキャプションをつけるブラックユーモア



2016年に撮ったトラの写真

 

→亡くなっていた(よく調べると、↑のトラが亡くなって、その後きたトラが最近亡くなったらしい)

動物園全体として、けっこう死亡や体調不良で空いているゲージが多くて心配になったんですけど、

コロナで客足が減って、人に見られなくなったことに逆にストレスを抱えたみたいなニュースと関係あるんですかね

 

文章生成AI(Chat GPT)にディベートさせるとどうなる

こんにちは。

 

最近AIの発展が目覚ましく、絵を描かせたり文章を書かせたりの能力がとんでもなくなっているとのことです。

IBMのAIがハリッシュナタラジャンとディベートしたりしたニュースが何年か前にありましたが、エビデンスベースのことをいっぱい言う感じのAIだったと記憶しています。

IBMのやつがいまどうなっているかは存じ上げないのですが、最近文章生成系のAIで話題になっているのはChat GPTですね。

 

Wikipediaによると

ChatGPT(チャットジーピーティー、Generative Pre-trained Transformer)[1]は、OpenAIが2022年11月に公開したしたチャットボット。OpenAIのGPT-3.5ファミリーの言語モデルを基に構築されており、教師あり学習強化学習の両方の手法で転移学習されている。

https://chat.openai.com/chat

とのことで、あまりよくわかりませんが、ツイッターのタイムラインを見ている限り、なんかすごいいい感じに質問に対して返答をくれるやつのようです。

 

気になるのは、果たしてこいつがディベートのプレパを手伝ってくれるのかということで、先にやった人がいないかフォロー中アカウント内のタイムライン検索で見たところ、ディベートさせてみたツイートは見つからなかったので、モーションを入力して、アーギュメントを教えてもらうということをやってみようと思います。

 

 

さて、Chat GPTは日本語のインプットに対しても余裕で返答くれますが、挙動を見た感じ一旦翻訳を挟んでいるっぽいので、英語でインプットして英語で返ってきたものをDeepLで翻訳するということをやっています。

 

こんな感じで今年のワールズのR1のモーションについて聞いてみます。
「災害が起こった地域において、政府による復興支援は全て影響を受けた市民への現金支給によるものとする」ですね。

 

 

なにやらサインポスト的なものを返してくれました。

翻訳をつけておきます。(自動翻訳の精度も最近すごいですよね)

支持意見:

・直接現金給付は、国が再建プロセスを指示するのではなく、被災した市民が再建と復興の最善の方法を自ら決定することを可能にする。
・直接現金給付は、政府が大規模なプロジェクトを調整し、資金を提供する必要がないため、国家による再建・復興努力よりも効率的で費用対効果が高い。
・直接現金給付は、被災した市民にとって、より迅速かつ柔軟な形で支援を提供することができ、当面のニーズと長期的な復興目標に対応することができる。
反対意見:

・直接の現金給付は、インフラや再建のニーズに対応していないため、災害が起こりやすい地域の完全な再建と復興には十分でない可能性がある。
・直接の現金給付は、特に銀行サービスへのアクセスや利用ができない被災者全員に行き渡らない可能性がある。
直接の現金給付は、再建と復興のための十分な貯蓄や資源を持たない低所得者層の経済的負担を増大させる可能性がある。
・学校、病院、公共インフラなどの集団的な復興ニーズをカバーできないため、直接的な現金給付はコミュニティのニーズに対応するのに十分でない可能性がある。

 

まず、自然言語で入力された論題に対して正しく解釈して返答をするということがとんでもなくすごいですね。

支持意見を見ると、フィロ・プラ・プラの構成になっていて、たしかにこういうサインポストでファーストやってもよさそうな雰囲気を感じますね。

しかしながら、肝心の中身を見てみないといけてる議論かどうかはわからないので、それも聞いてみましょう。

 

第一の意見は、直接現金給付によって、国家が再建プロセスを指示するのではなく、被災した市民が再建と復興の最善の方法を自ら決定することができるというものである。つまり、被災した人々は、自分の好きなように使えるように現金を渡される。家の修繕や家具の購入など、生活再建に必要な費用に充てることができます。

被災者に直接現金を渡すことで、国は被災者に自分と家族にとって何がベストなのかを判断する自主性を与えているのです。これにより、再建と復興に向けたより柔軟で個別的なアプローチが可能になります。また、市民が自分たちの復興プロセスをコントロールし、主体性を持つことができるようになります。

また、時間とコストのかかる大規模な復興事業を政府が計画・実行する必要がないため、より効率的なアプローチとなります。また、市民が直接現金を受け取ることで、地域の資源やサービスを活用することができ、費用対効果や効率性も高まります。

全体として、直接現金給付は、被災した市民が、国がそのプロセスを指示するのではなく、自分たちで復興をコントロールし、自分たちのニーズに最も適した方法で生活を再建する力を与えることができるという考え方です。

 

間違ったことは言っておらず、AREAっぽいストラクチャーになってるのがいいですね。ただ、まだややディベート的な理由付けとか具体化が弱いような気がしますね。

もう少し聞いてみましょう。

 

第一に、直接現金給付は、国が再建プロセスを指示するのではなく、被災した市民が再建と復興の最善の方法を自ら決定することを可能にするという支持意見である。つまり、被災した人々が自分の好きなように使えるように現金が渡され、そのお金で家を修理したり、新しい家具を買ったり、生活再建に必要なその他の費用をまかなうことができるのです。

このアプローチは、被災した市民が、再建と復興に何が必要かを最もよく知る立場にあるという考えに基づいています。被災者に直接現金を渡すことで、国は被災者に自分と家族にとって何がベストなのかを判断する自主性を与えることになります。これによって、再建と復興に向けたより柔軟で個別的なアプローチが可能になります。また、市民が自分たちの復興プロセスをコントロールし、主体性を持つことができるようになります。

さらに、現金を直接市民に渡すことで、政府は、時間とコストのかかる大規模な復興プロジェクトを調整し、資金を提供する必要がなくなります。また、被災した市民が地元の資源やサービスを活用できるため、費用対効果も高く、効率的なアプローチとなり得る。

さらに、直接的な現金給付は、被災した市民の具体的なニーズにより敏感に対応することも可能です。従来の復興支援活動では、計画や実施に長い時間がかかり、完成品が被災した市民のニーズを満たさない可能性があります。現金を直接市民に渡すことで、当面のニーズと長期的な復興目標に、市民にとって最も適切な方法で対処することができます。

全体として、最初の支持意見の背景にある考え方は、被災した市民に直接現金を渡すことで、国がそのプロセスを指示するのではなく、市民が自分たちの復興をコントロールし、彼らのニーズに最も適した方法で生活を再建する力を与えることができる、というものです。これは、より効率的で費用対効果の高い、個人的な再建と復興のアプローチとなりうる。

 

フィロっぽい部分を伸ばしてほしかったのですが、3つ目のアーギュメントと重複するような部分が伸びてきました。

聞き方を変えて、プリンシプルのベースの部分をもう少し掘ってもらいましょう。

 

 

被災した市民は、災害後に直面する具体的な課題やニーズを直接かつ個人的に理解しているため、再建や復興に必要なものを知る上で最適な立場にあります。彼らは、自分の家や所有物の被害について直接知っており、また、自分たちのコミュニティに対するより広い影響についても理解している。

災害の影響を直接受けているため、再建や復興の過程で取り組むべき具体的なニーズや優先順位について独自の見識を持っているのです。例えば、どの修理が最も急を要するか、どの品物を交換するのが最も重要か、どのサービスが地域社会で最も必要とされているかなど、よりよく知ることができるのである。

さらに、被災した市民は、再建と復興に役立つ地域の資源やサービスにも精通しており、より効率的で費用対効果の高い解決策の機会を見出すことができるかもしれない。

さらに、被災した市民に再建と復興について自分自身で決定する権限を与えることで、自分たちの生活をコントロールする力を与え、自分たちの復興プロセスに対する主体性の感覚を身につけさせることができる。これは心理学的にも有益で、人々は自分がコントロールできるようになったと感じることができ、無力感や不安感を軽減することができます。

全体として、被災した市民は、自分たちが直面している特定の課題やニーズを直接かつ個人的に理解しているため、再建と復興に何が必要かを知る上で最適な立場にあり、どの修理が最も緊急で、どの品目を交換することが最も重要で、どのサービスがコミュニティで最も必要とされているかを知っている可能性が高く、再建と復興のために利用できる地域の資源やサービスについての見識を持っているという考え方がある。

 

 

なかなか具体性が増して、強いファーストになってきたような感じがします。

ざっくり議論を作らせて、深掘りしたいところをピンポイントで聞いてみると良い議論に近づく可能性がありますね。(技術の過渡期においては人間とAIが協業するのが効率的になりがちなやつかもしれません)

 

次は肯定側の第一論点に対して反論させてみましょう。

 

直接的な現金給付によって、被災した市民が再建と復興の最善の方法を自分で決めることができるという最初の支持意見に対する反論の可能性は、被災した市民が再建と復興について十分な情報を得た上で決断するための知識や専門性を持っていないかもしれないということである。国からの指導がなければ、被災した市民は安全で持続可能な方法で家や生活を再建することができないかもしれない。

もう一つの可能性のある反論は、直接的な現金給付は、インフラや再建のニーズに対応していないため、災害が起こりやすい地域の再建と復興に十分でない可能性があるということである。現金給付は緊急のニーズへの対応には役立つかもしれないが、損傷や破壊を受けた家、ビジネス、インフラを完全に再建するには十分ではないかもしれない。

さらに、現金給付は、特に銀行サービスへのアクセスや利用ができない人々や、高齢者、障害者、子どもなど脆弱な状況にある人々など、すべての被災者に行き渡らない可能性があります。これらの人々は、現金にアクセスするのに苦労したり、生活を再建するための支援体制が整っていない可能性があります。

さらに、学校、病院、公共インフラのような集団的な復興ニーズはカバーできないため、直接的な現金給付はコミュニティのニーズに応えるには十分ではないとも言えるでしょう。国や政府は、こうした集団的なニーズに対して責任を持ち、コミュニティに提供すべきです。

全体として、これらの潜在的な反証は、直接現金給付は一定の利益をもたらすかもしれないが、被災した市民が完全に再建・復興するために必要な支援、指導、資源を提供しないかもしれないので、災害が起こりやすい地域の再建・復興にとって最善の解決策ではない可能性があることを示唆している。

 

 

けっこうたくさん反論を出してくれました。

これもまだサインポストレベルですが、よさそうなやつを深掘りするように指示すると理由や具体例を出してくれそうです。

 

 

まとめと考察

・モーションを与えると、ちゃんと議論を返してくれる。自然言語処理技術の進歩がすごい。

ディベート的に重要な部分を見極めて深掘りの質問をすると議論を深めてくれる。どこを詰めると強くなるかの判断までAIに任せられるようになるかは不明

・誘導した際の議論のクオリティは高め。大会ブレイクしてもおかしくないようなレベル感。

・古典ではないが一般性のある論題1つで試してみただけなので再現性は未確認

・反論もしてくれるので、AIに勝手にディベートさせることもできそう。

→いい感じに使いこなせば何かしらの練習に使えそう。プレパ練で深まり切らなかったときにアイデアだしてもらうとか、AIの議論を土台にして反論やクロージングの練習するとか。

 

注意:大会の試合中ではインターネット検索禁止されていることが一般的なので、当然AI使用もダメですね。

→AIに考えさせた議論だけでディベートする(人間は質問誘導だけする)遊びができるかもしれない。

 

 

 

 

【K-Cup2022】名古屋で対面大会に参加した

こんにちは。

先日、名古屋で開催された「対面大会」K-Cupに参加しました。

 

目次

 

名古屋の話(普通の日記)

前日の土曜日に移動しました。

あまり速くない特急で2時間20分かけて京都に行き、あまりにも速い新幹線で40分かけて名古屋につきます。新幹線が速すぎて実は大阪に行くのとそんなに時間変わらないところに住んでいます。

名古屋に実は特に目ぼしい観光スポットはないので、某弁理士と昼食をとり、名古屋〜栄あたりを散歩して、流行っているらしいリンゴ飴を食べました。

通常のリンゴ飴を食べたことがないので知らなかったのですが、通常のリンゴ飴は周囲の飴を食べるのに非常に時間がかかるのでそこだけで嫌になるのに対して、このリンゴ飴は薄めの飴がコーティングしてあるリンゴがカットしてあるので、飴とリンゴを同時に食べることができるのが違うそうです。

そしてリンゴもいいやつを使っているので飴の甘さに負けずにしっかり甘いのもすごい。

 

サウナで有名なウェルビー栄に宿泊するので、チェックインしてサウナに入りました。

大人気で森のサウナが満員電車みたいになっていましたが、やはりよかったです。

一点残念だったのは、水温2度だったはずのアイスサウナが人の出入りで水温が上がっていたのか設定が変わったのかわかりませんがあまり冷たくなかった(体感10度越えていた)ことです。通常の深め水風呂のほうがあきらかに冷たかった。

ウェルビー栄はおすすめなので詳細は去年書いたレポを参照ください。


その後は観光客向けらしい名古屋飯が全部置いてある居酒屋で声の大きいOBたちと夕食を取り、巨大ガンバレルーヤを見てもう1回サウナに入ってととのってから寝ました。

 

対面ディベート大会の話

個人的に、対面の大会は2年半ぶりでした。

自粛が始まった当初は正直数ヶ月で復活すると思っていたので、まさか2年半後にまだほとんど復活していないとは思っていませんでしたし、去年同じような意識の記事を書いてからさらに1年経つとは思っていませんでした。

ちなみにこの記事で書いたノウハウ伝承がやばいという話はそこからさらに1年分やばくなっていると思う(コロナ前にオフ大会運営を経験したことがあるであろう当時の2年生以上はもう学部を卒業している)ので、今回運営のO村くんのようなヴァイタルなOBがオフ大会を開催する試みは非常に素晴らしいと思います。銀杏や梅子などの1年生大会が対面になっているのも良いと思います。

 

対面ディベート、あまりにも楽しい

パートナーや他のディベーターやジャッジやオーディエンスの生の反応がある状態でやるディベートはやはり圧倒的に楽しいです。

ブレイクラウンドで小ボケしたくなる性分なので、ウケたり反応があると脳汁めっちゃでます。

GFで言ってて気持ちよかったのは以下です。

・「ジュラシックディベーターなのでクラシックなアナロジーディベートをします」

・「今のディベート教科書にトリプルAが掲載されているかはわかりませんが」

・「ボディリーオートノミー」(古典的で普通のアーギュメントをドヤ顔でゆっくり言う)

・「ヒッポキャンパス(海馬)」

 

英語の話

英語の大会(余談ですが、僕の両親はディベート大会のために僕が実家に帰った時に「英語か?」って聞いてきます)に出るのも1年半ぶりでした。

日本語即興ディベートの大会が増えてきたこともあり、ディベートしたい欲求を満たすなら母国語のほうがよくねと思っていた節があります。

日本語には今のところないBPをしたい気持ちはあるにはありましたが、オンラインではまあいいかという感じになっていました。

 

1年強のブランクで、英語マジで全然でないんじゃないかとビビっていましたが、想定しているよりはマシでした。一方、聞く方の衰えはかなり大きくて、特に聞きながら自分のマターを考える能力がおおいに落ちていました。ニュアンスを聞けていないので、反論はラベルに対して雰囲気でやっていました。

 

マスクディベートの話

不織布マスクディベートするのはマジできついですね。

みんな比較的平気な顔をしてスピーチを終えていたのですごいなと思っていましたが、僕は燃費の悪いタイプの発声をしているので、毎スピーチごとに駅伝後のランナーみたいになっていました。酸素吸うやつがほしい。

水泳とかをして肺活量を鍛えようと思いました。

 

ハイブリッド大会の話

オンラインとオフラインのハイブリッドというかなり攻めた試みでしたが、実現可能ではあるものの、課題は多そうに感じました。

・各部屋にデバイスを置く必要がある

→コミ提供のノートパソコンとWi-Fiで、内蔵マイクとスピーカーの性能が必ずしも良くなかったり、電波状態が怪しい場合があり、完全オンライン大会だと各自の責任にできるけど、誰のせいとも言い難いのでなかなか難しいなと思いました。

・デバイストラブル時の遅延がオンライン大会よりも痛い

→会場時間の制限だったり、参加者の帰りの電車の都合だったりで、オフライン大会だと遅延の影響が大きいですが、通信トラブル時に復旧を待ったり、スピーチを途切れたところから再開したりするオンライン由来の遅延の相性が悪いのではないかと思いました。

感染症対策との相性が実は悪い

→前述のマイクとスピーカーの関係で、ハイブリッドラウンドはデバイスにある程度近づかないといけなかったり、POIの時に前に出ないといけなかったりして、完全オフラインだと着席する場所を壇上から離れた場所にしたりする対策が取れなかったりするので、感染症対策との相性が悪いのではないかと思いました。

 

今後の話

対面大会は圧倒的に楽しいのでこの調子で数が増えてほしいです。

一方で、オンライン大会も数多のメリットがあるので半々くらいにまで対面大会の数が回復するのがちょうど良いのではないかと考えています。

(とても重要な追記)対面大会を増やすためには、大会開催したらちゃんと人が来るというコミュニティの確信が重要です。なので、大会が開催された際には「参加する」「参加を表明する」「参加を呼びかける」というアクションをとるのが良いと思います。

オフライン大会の運営ノウハウの伝承がそろそろやばいのではないかという話

こんにちは。

 

ワクチン接種率は先進国でもトップレベルに躍進し、いわゆる第5波も未知の理由により驚くほど収束しましたが、いまだにディベートのオフライン大会は復活の兆しがないように見えます。今回はその原因と発生する問題について書いていきます。

昨日BP Novice West終わりの人々と話していた内容に基づきます。

 

 

(1)オフライン大会が再開されていない理由の考察

スポーツや音楽、eスポーツやクイズ大会など、規模やタイミングを調節しつつ、オフラインイベントを開催しているアクティビティも数多くありますが、ディベート大会はオフライン再開の目処が立っていない理由について3つ考えました。

 

①競技性の部分に関してのオンライン/オフラインの差異がかなり小さい

まず、はじめにあげた細々とでもオフラインイベントを併催しているアクティビティとの違いとして、オンラインで行うことによる致命的な競技性の毀損が生じないという点があげられると思います。

明らかに対面でしか行えないスポーツ類はもちろんですが、たとえばアクションゲームの大会においても、オンラインどれだけお互いの回線がよくても6フレーム(0.1秒)の遅延が発生するそうなので、キャラクターの動作を見てから対応できる領域(攻撃開始のモーションを見てからシールドを貼るなど)がオフラインとオンラインで差異が大きく、異なったゲーム性になってしまうので、オフライン大会が積極的に開かれているイメージがあります。

一方でディベートはというと、ターン制でスピーチが行われる競技なのでオンラインでもオフラインでも競技性に対する差異はほとんどないということになります(ちなみにプレパにおけるコミュニケーションの円滑性はオンラインとオフラインで明確に異なりますが、チーム同士は対面でどちらかの家などに集まるということはよく行われています)

 

②部屋がたくさん必要

大部屋を1つ借りれば良いようなタイプのアクティビティと異なり、ディベート大会の予選をちゃんと行おうとすると数十部屋(出場ディベーター数をNとした時にN/8〜N/4部屋)を確保する必要があります。

このハードルは意外に高くて、商用のレンタルスペース等で確保するのは容量的にもコスト的にも難しいところがあります。

なのでだいたい大学の教室を借りてディベート大会は行われていましたが、社会情勢に対して一番保守的なのが大学(かつ問題が起こったときに対外的に叩かれやすい)なので、課外活動で教室を貸してくれるのはなかなか難しかったのではないかという状況が推察されます。

 

③発声を伴う競技であること

競技の性質上、そこそこ大きな声での発声を伴う・人が集まる・小部屋で行われるので、時期によってはどうしても高リスクになります。同じ感染対策をしたとしても、競技中の発声がないeスポーツ大会などよりは高いし、多数の人たちが7分ずつ発生するという構造もなかなか難しいところがあったと思います。

また、鼻までちゃんとマスクして7分間スピーチしたら酸欠になる人がけっこう出てしまう可能性もありますね。

 

ちなみにオフライン大会を再開した際の感染対策に関する考察は1年半前くらいに書いてました。この記事を書いた頃はまさか1年半もオフライン大会が一切行われないとは思っていなかった。

 

(2)オフライン大会が開催されないことによる弊害

①コミュニティの縮小化

競技性に関してはオンラインとオフラインで差がないという話をしましたが、参加者の視点では、オフラインイベントがあることによる意義は大きいと思います。

以前からディベートをやっていた人々はオンラインでもそこそこ楽しくディベートできる人が多いかと思いますが、大学からディベートをはじめて、オンラインの大会にしか出たことがない初学者の人々への影響はどうでしょうか。

ORや大会後のコミュニケーションであったり、人々の反応や部屋の雰囲気を感じながらスピーチをすることや、生でブレイクラウンドを見る経験というもののモチベーションへの貢献度は小さくないと想像できます。ちなみに僕もブレイクラウンドのイントロがウケた時が一番気持ちいいのでそう思います。

実際、コミュニティ規模に関して、昨日行われたBP Novice Westの参加チームは12チーム(参考:2019年度は36チーム)だったそうです。個別に見ても部員がいなくなってしまったところや、2年生がほとんどアクティブでなくなってしまったところがあるとのことです。

 

②いざオフライン大会を再開しようとしても、ノウハウが失われてしまっている可能性がある

主題の件になりますが、オフライン大会の運営ノウハウは、経験者が卒業すると失われてしまう可能性が高いです。

レジェンドのTKT氏やSS氏らが数多の手順書を書き残しているであろうとは思いますが、それでも実際に運営してみないとわからないことというのがたくさんあると思います。

 

1000年以上の歴史を誇る祇園祭ですら、2年連続中止だと技術が失われてしまうという記事もあります。

 

実際、大会運営に関わるのは2回生以降であることが多いので、今の3回生までの代は少なくともオフライン大会を運営したことがないという状況だそうです。

 

 

(3)今後について

情勢にもよりますが、小規模でもオフライン大会を徐々に再開するのが望ましいのではないかと思います。

たとえば、

・16チーム程度のローカルBP大会(4部屋で済むので公民館等でも可能か)

・予選はオンラインでやって、本選はオフラインで、オーディエンスも積極的に入れる

などの、部屋インフラが誤魔化せる部分から徐々に実施していくのが無難な線じゃないかと思います。

 

追記:

TKT氏より大会運営に関する資料を共有いただきました。

 

また、時期によっては北の国からはるばるやってきて運営の協力することも可能とのことです。関西の人は是非頼ってみてください

【名古屋サウナ】ウェルビー栄レポート

こんにちは。

K-Cupがオンライン上で行われているようなので、名古屋っぽいブログを書きます。

名古屋のウェルビー栄という有名なサウナに行ってきた話です。

Nagoya_debate氏のサウナしきじレポートのリスペクト記事です。

 

元々はオフライン大会が復活して、名古屋でなんらかの大会があったときに泊まろうと思っていましたが、

なかなか復活しなさそうなので普通に行ってきました。

ちなみにオフライン大会の復活に関しては何か書こうという気概はありますが、実際の執筆には至っていません。

 

イントロだけさらっとディベートに寄せたところで、サウナのことを書きます。

「サ道」をトリガーとするであろうサウナブームが起こっているのに便乗して、ここ1年くらい暇なときはもっぱらサウナに行っています。

それよりも前から、スポーツジムのサウナと水風呂は普通に利用していましたが、去年の4月の緊急事態宣言の時にジムのサウナと水風呂が使用中止になって、緊急事態宣言が明けてからも半年強復活せず、その間なんとなく疲れやすくなった気がしたので、これはもしやサウナが重要な役割を担っていたのではと思い、外部のサウナを積極的に巡るようになりました。

関西の有名どころである神戸サウナやなんばのアムザなどには何度か行っています。

 

ちなみに名古屋のウェルビー栄に行ってみたいと思ったのはバーチャルYoutuberのピーナッツくんのレポ動画を見てですね。

 

 

さて、ウェルビー栄を利用して印象に残った点を3つに分けて書いていきます。

(1)空間設計がほぼフィンランド

ウェルビー栄の浴場は、町の銭湯よりは大きくて、スーパー銭湯よりは小さいくらいの、そこまで大きくない空間になっています。

入り口から見て手前半分の部分は高温サウナと浴槽と普通の水風呂が配置されています。

そして奥半分のスペースは、湿度高めのフィンランドサウナ・フィンランドの外気と湖を再現した水風呂・フィンランド的休憩スペースとかなりサウナの本場フィンランドに寄せることを意識した作りになっています。

フィンランドサウナは、薄暗い小さな小屋風になっていて、セルフロウリュができて、かなり湿度高めになっています。個人的にはドライな高温サウナよりも、高湿サウナのほうがよく発汗できるので、フィンランドサウナばかり利用していました。そんなに長くいなくても、けっこう汗がでる。

水風呂は室温-25℃、水温2℃で、鼻で息を吸うと粘膜が凍結する感覚を感じることができる完全に狂った設定です。小学校の時にいった遊園地の冷え冷えアトラクション以来の感覚。

これはフィンランドの外気と湖に飛び込む感じを再現しているものですね。すごすぎ。

休憩スペースも、薄暗い空間に椅子および横になれるスペースがいくつかあり、小鳥のさえずりのBGMと、飾ってあるヴィヒタの葉がフィンランド感・非日常感を演出してくれます。

 

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公式ホームページより

 

(2)2℃の水風呂は意外に入れるけど、しばらくいるともはや痛い

水風呂ジャンキーなので、水風呂は冷たければ冷たいほど良いと思っているものの、流石に2℃の水風呂はどうなのかと緊張していましたが、意外にすっと入れて1分くらいは浸かってられました。そこそこ混んでいて利用者も多かったので、冷却スピードよりも体温で温められるペースのほうが早く、2℃までは下がっていなかったのかもしれません。

とはいえ、1分経ったか経ってないかくらいで出ようとすると、足が痛い感覚があったので、やっぱり1桁水温の水風呂は違うなと思いました。

そして水風呂は冷たければ冷たいほど、その後の休憩時のリラックス度合いが上がるので最高ですね。

 

(3)「アトランティス」が最高

ピーナッツくんのレポでも強調されていますが、2℃と16℃の水風呂以外に、20℃台くらいのプールがあります。

プールの中には椅子(座るやつと横になれるやつが1個ずつ)沈めてあり、座るとちょうど顔だけ出るようになっています。いわゆる水中都市アトランティスですね。

個人的には、これの座るタイプの椅子がものすごく良くて一番印象に残っています。

この椅子はそんなにしっかり固定されているわけではなく、おもりのようなものが下のほうについているだけなので、プール内の水が流動するとそれに少し遅れるように揺れ動きます。コンスタントな水の供給による流動に加えて、他の人の出入りによって不規則に大きな動きがあります。

椅子に座る身体も浮力の関係でしっかり椅子に接しているわけではないので、椅子の揺れに対して緩やかな遅れを含む揺れを生じさせます。

この規則的・不規則な揺れが、接点が大きくない椅子と浮力が組み合わさることによって、不思議な感覚になり、とても心地良いです。環境音も主に水がジャバジャバプールに流入する音なので、目をつぶると水と身体の境界が曖昧になるような一体感を感じます。

 

 

こんな感じでウェルビー栄はとてもよかったので、オフライン大会が復活して名古屋でも大会が開かれるようになったら、みなさんも行ってみてください(男性専用施設ですが、)