弁論ブログ

ディベートブログですがニッチなことを書きます。

オンラインディベート大会について

こんにちは。

 

昨今、世の中のあらゆる物事がオンラインで行われようと試みられています。

ディベートに関してもそうで、先週ミクシディアで1ラウンドやってみましたが、機能も充実していてすげーって思いました。

オンライン大会も開かれていたり計画されていたりしますが、それについて、ただのオフライン大会の代替ではないように、こういうこともできそうなみたいなことの思いつきを書いてみます。

 

ちなみに、ここでわざわざ書くまでも無いこととして、地理的拘束を受けないということが挙げられます。

国内の地域間はもちろん、時差の少ない範囲であれば国際大会にもコストをかけずに出場できるというのはバリバリやってる人たちにとってかなり大きいメリットなのではないかとツイッターのタイムラインを見ていて思いました。

 

目次

 

必ずしもジャッジを丸1日拘束しなくてもよさそう

聞いた話によると、パソコンの前で丸一日(あるいは二日)ジャッジをし続けるのって、オフライン大会でジャッジを終日するよりもさらに疲れるらしいです。

ジャッジブレイク・表彰がややこしくなりそうですが、特にIA的な人々に関しては、1ラウンドだけのジャッジ参加から集めても良さそうな感じがします。

 

必ずしも丸1〜2日に大会を詰め込まなくてもよさそう

オフライン大会の最大のデメリットとして、「大会を1〜2日間で完結させないといけない」というものがあります。

それは当然で、ワールズとかオーストラルくらいの規模感じゃなければ平日ぶっ潰して何日も大会は出来ないし、土日×2週間でやるのも地方遠征者の負担を考えると現実的ではありません。

これによって、大会進行やディスカッション時間あるいはフィードバック時間に対して束縛が生まれてしまいます。

 

この特徴は必ずしもオンラインで再現しなくてもよい特徴だと思っていて、

たとえば、1週間かけて1日1〜2ラウンド×7日で予選を10ラウンドくらい開催して、そのうち都合の良いタイミングで各チーム4ラウンド以上参加して平均点数でブレイクを決めるとかができそうですね。

もっと長期的にやるなら、なんらかのレーティングの計算式を導入して、レートを競う大会みたいなのも開けそうな感じがします。

 

あとジャッジに関しても、予選はディベーターとして参加しないラウンドでジャッジを◯ラウンドすることを義務付けたりするとジャッジ専用のジャッジを用意しなくてよくなったりするんじゃないかと思います。

 

 

必ずしも参加費はミニマムにしなくてもよさそう

「経費」としての運営コストはさほどかからないと思いますが、運営の業務負担はオフラインの大会と同等にかかると思うので、正当な参加費を求めるのは論を俟たないと思います。

オフラインの大会で参加者にかかる費用は通常の参加費+交通費なので、平均交通費往復1000円の場所で開催されるAsianの2日間大会に出ることを考えると1チームあたり参加費+6000円の金額が発生していたはずだったと言えるので、

そこそこの参加費(たとえばオフライン大会と同等程度)だったとしても、参加者視点では断然コスパが良いわけです。

意見が分かれる気がしますが、各ディベート団体が今回の自粛によって受けた影響に対するポストコロナの復旧措置(たとえばオンラインであまり新歓がうまくいかなかった大学があったとして、自粛解除後にオフラインで追加の新歓をした場合、それに対するレクチャラー派遣とか)のためにお金をプールしておくみたいなことも議論していいかもしれません。

 

あとミクシディアで結構な数の大会が現在開かれている気がしますが、大会開催に対するマネタイズは今のところされてなさそう(?)なので、大会費からミクシディアに寄付とかしてもよさそうと思いました。

 

賞品について

オフラインの大会だったら入賞の賞品として、文房具とかお菓子とか神戸牛とかが出ることがあると思います。オンラインの場合は物理的な賞品を出そうとすると郵送しないといけないのでまあまあの手間ですよね。

コード送るだけでいいAmazonギフト券とかを出すといいんじゃないかと思ったんですけど、参加費を取る大会でアマギフを出すとおそらく賭博に該当してしまう可能性があるみたいですね。

ぐぐった感じ、賞品が食べ物とかだと「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまる」ので賭博にはならないのですが、ギフト券だと換金性が高いのであまりよく無さそうな感じですね。

 

 

チーム同士でラウンド中どのコミュニケーション手段を認めるかは明確にしといた方が良い(特にオフラインで集まることについて)

ミクシディアにはラウンド中にチームメイトとのチャット機能でコミュニケーションが取れる機能がありますが、やっぱり文字のチャットだけだと不十分に感じることが多いと思います。

他にコミュニケーションの取り方としては

・別の媒体(LINEとか)で通話をつないでラウンド中はそっちでコミュニケーションをとる

・オフラインで集まってプレパする

が挙げられると思います。

単純なチーム間のフェアネスの問題もありますし、特にオフライン集合に関しては3人集まって顔を突き合わせてプレパするという行為は今のご時世望ましく思われないと思うので、どこまで認めるかは大会主催側で明確にしたほうが良いと思います。

 

 

AsianのOpp、ナーフ必要説

こんにちは。

 

Asianの大会の2日目に、サイドを決めるじゃんけんをして負けたほうが喜んでいる光景をたまに見ると思います。

要するにOppのほうが勝てる可能性が高いと思っている人々が多いということですね。

仮にチームのレベルが同程度でモーションが公平だとすると、Oppのほうが後ろから相手を叩けたり、より相手の話を踏まえて議論できるので体感的に有利っぽい感じがします。誰かトータルでどっちが勝ってるか誰か統計的に調べてください。

 

今回は、もしAsianがOppのほうが強いことが正しいとする(この前提は本来もっと丁寧な議論が必要ですが、本稿ではどういうナーフができうるかを書きたいだけなので、あまり議論しません)ゲームバランス調整があってもいいんじゃないかという説です。つまりゲーム用語でいうところの「ナーフ」が必要なわけです。

「Nerf(なーふ)」とは、パッチやアップデートにより、武器やスキル、クラスなどが弱体化されることを指す用語でありスラング。主にオンラインゲームで使用されることが多い言葉です。

 

ゲームにおけるナーフの例(スマブラSP ver7.0より)

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ナーフ案1 スピーチの順番を変える

前に喋った相手が多いほど踏まえられる内容が多く有利という仮定をとって、それぞれのスピーカーが何人分のスピーチを踏まえてスピーチができるかを考えてみます。Govは0+1+2(+4)=3(リプライ込みで7)、Oppは1+2+3=6(リプライ込みで9)となります。

 

この部分のバランス調整するために、スピーチの順番を変えてみましょう。

NAやAsianでは、リプライのタイミングでGov Oppの順番交代、つまりOpp WhipとOpp Replyが連続してスピーチを行います。この順番交代のタイミングをウィップの時にしてみましょう。つまりDLOとOWが連続して、その後は交互に進む感じです。

 

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先ほどのように何人のスピーカーを踏まえられるかを計算すると、0+1+3(+4)=4(リプライ込み8)、1+2+2(+3)=5(リプライ込み8)で数字上結構フェアっぽい感じがします。

このスピーチ順番は突飛な案というわけではなくて、2立論2反駁方式のアカデミックディベートでは否定側第二立論と否定側第一反駁が連続するので、これと同じ感じになります。

 

ナーフ案2 スピーチ時間を微調整する

アメリカのNAスタイルの大会では、PMが1分短くて、PMRが1分長いというスピーチ時間の大会があります。NAの場合MOへの反論権がPMRにあるというルールになっているので、PMRがパンクしないようにPMRが伸ばされており、その代わりにPMが短くなっているという感じですね。

3on3におけるうまい調整は今の所思いついていないのですが、Govリプライの時間を何らかの方法で伸ばしてOWに対してある程度対処できるようにするというのはなくはないのかなと思います。

 

 

ざかんの雑感2020

こんにちは。

 

ざかんの雑感(ざっかん)というファボ14のギャグをタイトルにするために先週あったThe Kansaiについて書きます。

 

目次です。

高齢化について

今回のThe Kansaiの特徴として挙げられることはふたつあって、参加人数減と参加者のディベート歴の高齢化でしょう。今回は高齢化について考えてみます。

具体的にどのくらい高齢化しているか考えるために、ブレイクチームのディベート歴を8年前(僕が1年生の時)のThe Kansaiと比較してみましょう。

厳密にディベート歴何年か僕が知らない方も何名かいるので、ここではディベート歴5年目以上を★と表記して、それ未満の方を大学ディベート歴(年数)で記述することとします。たとえば社会人と4年目と3年目のチームだったら★-4-3と表記します。

ちなみに2012年のThe KansaiはまだNAスタイルだったので1チーム2人です。

 

2012

2020

Champion

2-1

★-4-2

GF

1-1

★-★-2

SF

★-1

★-★-★

 

1-1

★-★-★

QF

★-1

★-★-★

 

2-2

★-4-3

 

1-1

★-3-3

 

1-1

★-3-1

 表1: The Kansaiブレイクチームのディベート歴の変化

※数字はディベート歴、★は5年目以上を示す。

 

8年前のざかん若杉ワロタという感想を持つか今回のざかん高齢杉ワロタという感想を持つかは難しいところですが、大きく構成が変わっていることは間違いありません。

一説によると、2010年前後に日本パーラ界にパラダイムシフトが起こって、アカデミックディベートからの系譜の純ユーティリタリアン的なディベートスタイルから、海外から輸入されたプリンシプル的な議論を交えたディベートスタイルに変革が起こって、それ以前のOB・OGの方々の多くが抜けてしまったという話があります。(伝聞なので定かではありません)

逆にパラダイムシフト以降にディベートを始めた人々は、ディベート観が抜本的に変化していないし、ある程度ディベート歴を重ねてもYoutubeとかで海外大会の動向とかをチェックする人も多いので、社会人になっても続けられるし、続けている人がそこそこの数いるという感じだと思います。

 

なお、この事象についての賛否に対する言及は論旨から外れるので避けます。もっと根が深そうな雰囲気がする人口減少についても同様にここでは論じません。

 

顧客満足度No.1ジャッジすごすぎ

顧客満足度No.1ともっぱら評判で、今回も驚異ジャッジスコア10.00を取った某ジャッジにジャッジされたのですが、マジでジャッジ上手くてディベーター全員ビビってました。

自称Tiktokerの男性がラウンド+RFDの動画をアップしていたので、(匿名ブログなのであんまり自分がスピーチしている動画貼りたくないのですが)貼っておきます。 

 

ジャッジエバリュエーションの1-10のレンジでは明らかにスケール足りないなと思って、自分の中でエバリューエション10つける時の閾値よりも1.5倍くらい細かくてかつ分かりやすいので、15点くらいの気持ちで10って入力しました。

実際問題、そこそこ以上のジャッジに対する実効レンジが7-10程度しかないスケールを用いて定量的にジャッジランキングとかつけてるのは結構難しいものがあると前々から思っていて、すげーいいジャッジ(体感15点くらい、入力点10点)とそこそこいいジャッジ(体感9〜10点くらい、入力点9〜10点)の点差が高々1点しかつけられなかったり、ブレイクボーダーくらいのジャッジの評価が若干運ゲーチックになったりと、なんか変化があってもいいんじゃないかと思います。スピーカースコアと同じレンジのスケール使ってみるとか。

 

できることが違う人々でチームを組むとAsianは結構強い

去年と一昨年のざかんはブレイク落ち(たしかリザーブ)だったんですが、僕と似たようなディベート観を持った似たような英語力のやつと組んでいたという問題がありました。

似たようなやつと組むと、上手くできないモーションに対して何もできないという欠陥がチームにできてしまうし、反論も似たようなものが出てくるので、言いたいこと被りがちという問題点があります。

一方今回は、プレパでケースをそこそこカチッと決めるのが得意かつ僕と苦手分野が被ってない系と出力高めかつ描写力高め系と組んだので、そこそこ上手くいった感があります。

プレパ中比較的静かにしていても、いい感じにケースを決めてくれて、いい感じに出力してくれるのって最高だなと思いました。

 

 

 

 

 

 

”Free will doesn't exist"アーギュメントについて

こんにちは。

 

Free will doesn't existというアーギュメントがあります。

「Freedom of choiceとかAgencyとか言うけど、そもそもFree will(自由意志)なんてものは存在しない(理由は後述)んだから、我々が自由意志だと感じているものは重要ではない」みたいな感じの議論です。

ひろよこ氏が過去に記事にしています。

 

目次です。

 

最近のトレンド?について

上の記事が書かれたのが3年ちょっと前で、それから特に国内では聞くことはなかったんですが、この間のタイワールズの動画を見ていて気になったので記事にしています。

気になったのがOpen Semifinalで、モーションがThis house prefers a “Brave New World” to the status quo in Western Liberal Democraciesというやつです。

Brave New Worldはインフォスライドもありますが、原作SF小説のあらすじを引用したほうがわかりやすい気がしたのでそっちを貼ります。

以下Wikipediaより

人間は受精卵の段階から培養ビンの中で「製造」され「選別」され、階級ごとに体格も知能も決定される。また、あらゆる予防接種を受けているため病気になる事は無く、60歳ぐらいで死ぬまで、ずっと老いずに若い。ビンから出て「出生」した後も、睡眠時教育で自らの「階級」と「環境」に全く疑問を持たないように教え込まれ、人々は生活に完全に満足している。不快な気分になったときは、「ソーマ」と呼ばれる薬で「楽しい気分」になる。人々は、激情に駆られることなく、常に安定した精神状態である。そのため、社会は完全に安定している。ビンから出てくるので、家族はなく、結婚は否定されてフリーセックスが推奨され、人々は常に一緒に過ごして孤独を感じることはない。隠し事もなく、嫉妬もなく、誰もが他のみんなのために働いている。一見したところではまさに楽園であり、「すばらしい世界」である。

 

物質的幸福がある代わりに自由とか自己決定が一切ないような世界なわけですが、

セミファイの2部屋のうち、どちらのOGも自由に対する反論(あるいはプリエンプション)として、Free will doesn't existの議論を立てていました。

 

Yale大学がOGの部屋。DPMから(17:12くらい)

 

Belgrade大学がOGの部屋。PMからFree will doen't existを出している。(5:49くらい)

あまり界隈の流行はよく知らないのですが、

複数の部屋で同じ議論が出るということは、そこそこ定番の議論になっているんじゃないかという気がします。

  

 

自由意志が存在しない理由まとめ

ここで、自由意志が存在しない理由付けはいくつかパターンがあるのでまとめます。

動画で言ってることを、昨日今日ググった知識で補足したものなので、間違ってても責任は負いません。

 

(1)決定論的宇宙

そもそも宇宙というものは原子やら粒子やらの集まりなので、物理法則によって全て決定される。つまり、宇宙が誕生したときの時の粒子の初期情報で未来の全ての事象が決定してしまうため、人間の意志などというものがそこに介在する余地はなく、自由意志は存在しない。

 

(2)量子力学的なランダムさは自由意志ではない

量子力学によると、物質の位置と速度は完全に決定できず、確率的に存在する。つまり、事象というものにはランダムさがあるかもしれない。しかしそんな量子力学的なランダムさが「人間の自由意志」であるということはとても考えられないので、自由意志は存在しない。

 

(3)脳神経科学的な観点

人間の行為というものは、脳神経の配線(環境やホルモン状態によって100%決定する)によって全て決定する。実際、脳波を観察する実験によると、人間が何かを決定したと感じるコンマ数秒前に、神経の発火が観測されており、「脳が決定した後に、人間が意志決定したと錯覚させる情報伝達が生じる」というのが正しく、身体の生物学的反応以上の「何か」上位概念は存在しない。

 

(1)と(2)はひろよこブログにも取り上げられているHWS RR 2016のOO(Cambridge大学)を参考にしていて、(3)は上に貼ったYale大学をベースにしています。

 

 

Free will doesn't existの汎用性に関して

それで興味があるのは、この議論がどこまで汎用的に使える議論かということです。

ディベートにおいてパターナリズムvsフリーダムみたいなモーションはとてもたくさんありますが、それのパターナリズムサイドに一般に使えると議論の幅が広がってよさそうな感じがします。 

たとえばTHW ban tobaccoで、Freedom of choiceよりもより客観的な功利である健康(健康がより客観的な功利であることは別途証明が必要)が重要な理由付けとして、①上記(1)-(3)の理由で自由意志は存在しないから ②Even if 自由意志が存在して、物理法則に抗うことが出来たとしても、タバコに含まれる化学物質の中毒性がその能力を奪ってしまうから喫煙に関しては特にChoiceではない(ちょっと普通の議論っぽい)みたいな感じでしょうか。

ただ、一般的な政策系モーションにおいては、現実に政府は自由意志の存在を前提とした政策決定を取っていて、その価値観をひっくり返せるのかというと怪しい気もします。

逆に、ワールズのSemifinalみたいな、prefer a world系だったら、現実の政府の政策決定モデルは別に自明じゃないって言えるので、もうちょっと使いやすそうな感じがします。

 

CJSにおけるFree will

また、CJSにおいては割と現実に(哲学ではない領域で)議論が行われているっぽいです。

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これはWikipediaなのでちゃんとしたソースとは言い難いですが、たしかに「刑法学 決定論」とかでググってみても、それなりにちゃんとしてそうな雰囲気のする専門媒体でもそういう起稿があったりします。 

ディベート的にはEUDC 2016 Semifinal COみたいな感じで、そもそもFree will(agency)が無いので、CJSにおいてretributionは考慮するべきではなく、刑罰はrehabilitationを最重視すべき、という風にすれば良い感じでしょうか。

仮に人々が自由意志のようなものを感じていたとしても、証明されていない虚構的仮説である自由意志の存在に基づいて罰を与えるのは、「疑わしいことは被告人の便益になるようにするべき」という刑法の原則に反するということも付け加えるとちょっと強そうに聞こえますね。

 

他にこの動画で誰かが使ってたとかがあったら教えてください。

あと使えそうなモーションが出たら使ってみたいと思ってるんで、こういう風に使えそう・反論できそうみたいなのもコメント欄に書いてください。

以上です。 

 

おまけ

自由意志についてわかりやすかったYoutube動画

英語のやつ

 

日本語のやつ

 

新しいカメラ買った話

こんにちは。

 

この間、愛用していたビデオカメラのiVIS mini X(廃盤)が壊れたという話をしましたが、

お正月にアマゾン初売りを眺めていたら、やっすいカメラがあったので買ってみました。

 

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驚くべきことに2480円だったので、まあ最悪使い物にならなくてもいいかという考えのもとポチりました。

ジャンルとしては「アクションカメラ」となり、アタッチメントをつけるとヘルメットとか自転車とかにくっつけられるので、スポーツ動画とかを撮るのがメイン用途ですね。ざっくりいうとあの有名なGo Proの中国製廉価版みたいな感じです。

 

 

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届いたのがこれ(および各種アタッチメントがたくさん)で、とても小さい。

作りとしてはどことなく安っぽく、おもちゃ感があります。

 

それで、先日練習会があったので、Kindle Fireに入っていたけどたいして使っていなかった128GBのmicro SD(1500円くらい)を突っ込んで撮影してみました。

家に帰ってきてパソコンに取り込むと、転送にめっちゃ時間がかかるので容量を確認すると、1ファイル3GBとかあって、15分ごとにファイルが切られるので、1ラウンドあたり12GBとかになってました。そりゃ転送時間かかるわ。

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画質設定画面を見ると、4Kの30fpsになっていて、解像度が明らかにディベーターを撮るには過剰になっていました。

画質確認のため、1スピーチ分4K設定のまま、アップしてみたのでご確認ください。

 

 

PCかスマホアプリで開いて、・・・のところから画質を選択してください。デフォルトは480pになってると思います。

ちなみに僕が今持ってるデバイスはどれも4Kで再生できないっぽいので、1080pまででしか見られません。4K(HDR?)で再生できるかどうか誰か教えてほしいです。

 

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カメラの設定を確認すると1080p30fpsまでは画質下げられるっぽいので、一応それで撮れば若干ましになりそうです。

 

 

◆その他

・音質はまあディベート聞く分にはそこそこ。外付けでマイクをさせるので、さらに良くできる可能性もあります

・バッテリーは、1ラウンド分は少なくとも持つ。ラウンド間に充電さしとけば次のラウンドも丸々撮れたのでそんなに問題ないがやや不便。ただ、micro USB充電なので、モバイルバッテリーとセットで使うと安定感がでますね。

 

◆結論

ファイル容量の問題はめんどくさいものの、導入コストが安いを考えると悪くない気がするのでこれからはこれで撮ります。

 

 

チームコードはワールズ方式で良い説

こんにちは。

 

年末の風物詩といえば、大掃除・紅白・WUDC(ワールズ)ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

ワールズをはじめとして去年くらいから各種の大会で取り入れられている制度に、匿名チームコード制があります。

 

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こんな感じで本当はKOBE A等の大学名を冠したチーム名でも、特に関係のない単語がチーム名としてあてがわれる制度です。(ここでは便宜上ランダム単語方式と呼ぶことにします)

制度の狙いとしては、大学名バイアスをジャッジングから排除することです。

「強豪大学のチームだから強いアーギュメントを言ってくるだろう」とか「名前聞いたことのない大学だからどうせ大したこと言ってこないだろう」とかいう無意識の刷り込みは多かれ少なかれ意思決定に濁りを生じさせますので、ジャッジに対するバイアスをなるべく減らすことは必要なことです。

その他の弾ききれないバイアス源は当然あるので、完全にバイアスフリーなジャッジングを全てのジャッジにさせることはなかなか難しいですが、費用対効果で見た時にチームコード制は有効だと言えます。

 

大会で主流なのは、適当な単語(茶目っ気のある大会だとお魚の名前や居酒屋メニューなどネーミングに特徴がある)を割り振ることですが、

ワールズにおいては、スピーカーの名前をそのままチーム名として使っています。(人名方式と呼ぶことにします)

 

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こんな感じで、たとえば阪大のザンとまさおのチームはGiang & Onishiというチーム名になります。

 

ランダム単語方式と人名方式を比較すると、人名方式だとジャッジがちょっと調べたら大学名にたどり着けそうな気がしますが、大学名にたどり着きやすさはほぼ変わりません。

ランダム単語方式でも、結局のところスコア入力のためにスピーカー名が必要なんでホワイトボードに名前を書かせるためです。

結局、ディベーターの所属を知りたくてしかたがないジャッジの存在を仮定した時に、部屋に入ってからパンフレットとホワイトボードをちょろっと見比べれば誰がどの大学がわかってしまいます。

なので、こういうことができてしまうことをもし問題視するのであれば、解決策はパンフレットやコンフリクト表に正式チーム名を書かないことが適当です。

 

では人名方式の何が良いかというと、まあ大してメリットも大きくないんですが、

・ディベーターがランダム単語に比べて自分のチーム名を誤認する可能性が低くなる(あんまり誤認事例を聞いたことがないのでなんともいえない)

・知り合いのスコアがわかる(タブURLが公開されている場合は大会にいなくてもわかって後輩の活躍とかを知れる。)

みたいな感じです。

 

余談

 

チームコード制に関する注意事項のテンプレとして、最近次のような文章がコピペされて使い回されています。

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この3つ目の

・ラウンド後のSNS、または会話内で、自チームの結果や点数を公開すること

っていうのがよくわからないんですが、これはどういうジャッジに対して発生するどういうバイアスを想定した項目なんでしょうか?

ジャッジで参加している人にディベーターが点数を話して、その後その人がジャッジになった時に「あ、ここは○点ラウンドなんや!」ってわかることによって何らかのバイアスが発生するということなんですかね。

誰か詳しい人教えてください。

凌霜杯感想に絡めた雑談

こんにちは。

 

先週凌霜杯に参加したので、それに絡めて何か文章を書きます。

基本的にエモくもなければタメにもならない雑談的文章なので暇な時に暇潰しに読んでください。

エモいディベーターの文章が読みたい人は定番ですが各大学のディベート部ブログがおすすめです。ディベートへの熱量が文章から伝わってきます。

 

 

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サムネ用画像。今回スライドコンセプトがポケモンだったらしいのでそれに乗っかって牛系ポケモンの画像。ハチマキグラスフィールドウッドハンマーが強い(最新作にはいない)
 

 

目次です

 

傾向と対策 

最近スピーチを聞きながら別のことを並行して処理する能力(ジャッジだったら評価比較したり、ディベーターだったら反論を考えたりするやつ)が落ちていることを感じていて、アッパーの大会ということもあり情報量が多いラウンドの対策として海外大会の動画を聞いておこうと思っていました。

しかし、11月16日にポケットモンスターソード・シールドが発売され、レイドバトルをやったり孵化厳選をしたり、Youtubeでは対戦動画を見たりするので日々を消耗しており、あまり何もできなかったです。

数日前くらいから、対戦しながら動画を流しておく感じに切り替えることができたので、前回コメント欄で教えてもらったWSDC India v China以外に2つくらい良さそうなのを聞いていました。

 

ユーロの2017年準決勝。

最近株式市場に資産の大部分投入しているので経済系モーションに興味を持てるようになった。

 

オーストラルの2018年の決勝。Negがエモい。

 

この二つは音質も内容もよいのでおすすめです。

オーストラルのほうでin a comaって表現が出てきて、どういう意味だろうと思って調べておいたら、田村くんがスピーチで使っててラグなく理解できたので傾向と対策活きたなと思いました。

 

Anti-natalist Duelistが上手すぎてウマになったわね🐒

参加者リストを見たときからオッズ1.1倍くらいでこいつら優勝するなと思っていましたが、1位ブレイク、スピーカー1位2位、GFベストスピーカー、優勝のいわゆる完全連覇をキメてきましたね。

田村くんウマすぎて100回対戦したら99回くらい負けそうだと思ってるんですけど、直接対決の生涯対戦成績は1勝0敗(僕がM2、田村くんがB1の時の秋T決勝)なのでこのまま逃げ切れる可能性が見えてきました。

 

参考動画:自分を大蛇丸と信じて止まない一般男性が、自作のハンバーグとビールで優勝する動画

 

大会数日前にふとコンフリクト申請の定義のところを見ると、

-以前チームを組んでいたことがある(英訳:-Have teamed up with)

と書いてあって、「何度も」とか「長期間」とかの形容詞が付いていなかったので、

忠実に従って2回組んだことがあるかずまいーだにコンフリクトを入れれば重めのトップラウンド回避できるのでは?と思いましたが、念の為DCAに確認したところ「何度も」でお願いしますって言われました。結果予選で2回見ました。

 

 

Private URLは迷惑メールフォルダに来がち

本大会はコミ神であるさんさんが3つくらい役職をやっていたので成功が約束されていることは言わずもがなですが、ベテランだからこその細かいケアや新たな試みが光っていたなと思いました。

細かいケアでいうと、当日ラウンドがはじまってからPrivate URLがないと喚く人々への事前対策を講じたり、廊下は寒いのでWaiting Roomを設けたり(これは去年から)、新しい試みでいうとLINE Open Chatで情報共有を効率的にしたりとすごかったです。

また、大会全体としてオンタイムでスムーズに進行していたので、コミ神のみならず全ての運営関係者の人たちが素晴らしい働きをしていたであろうことは想像に難くありません

ちなみにPrivate URLは迷惑メールフォルダに振り分けられているパターンが9割だと思うのでコミに言う前に探してみましょう(今回迷惑メールフォルダで紅葉のPrivate URLを発見した人)

 

レコーダーがぶっ壊れて悲しい

いつも通り2日目にレコーダーを持っていってブレイクラウンド撮影するかと思ったら、電源を入れてもつかず、充電し忘れたかなと思ってコンセントに挿してもつかなかったので壊れたかもしれないです。

2014年くらいのESUJっていう大会でセミファイナリストの商品としてCanon(協賛)の当時の最新機種をもらって5年くらい使ってたやつです。どのくらい最新機種だったかというと大会当時まだ発売してなくて、2ヶ月後に郵送されてきたくらい最新です。

それをきっかけにYoutubeに大会動画を投稿しはじめて、公開されているので約80本、限定公開のやつはその3倍くらいあるので結構撮ったなって感じがしますね。ちなみに限定公開ステータスの動画たちは個別に言ってくれたらこっそり渡せたり渡せなかったりします。

 

ちなみにそのレコーダーはiVIS mini Xっていう機種で、Youtuberからの評価は高めなんですが、あんまり売れなかったみたいで後継機なしの廃盤になってるっぽいです。悲しい。

メルカリで今調べるたところプレミアがついていて5〜6万円で売買されているっぽいです。

 

 

 

YoutubeライブとYoutubeスタジオ

そのため今大会の動画はきったねえMacBook Airとすぐ熱くなるポケットWi-Fiで配信したGFだけです。

大会翌日にアーカイブからはスピーチ消してほしいという要望があったので、さっき編集していたのですが、Youtubeスタジオで編集すれば一旦動画をダウンロードしなおしてからアップロードするみたいな手間も不要で5分くらいで作業終わってびっくりしました。

まだYoutube内での処理が終わっていませんが、うまくいっていればこのURLで見れるようになると思います。

(そういえば最近JPDUもJPDU関西も動画全然アップしてなくないですか?)

 

肉をもらえるようなので嬉しい

凌霜杯といえば神戸牛がもらえる大会ですが、過去最多の12チーム+13人に神戸牛が用意されていたようです。すごい。

僕も200グラムもらえるっぽいのでとても嬉しいです。

ジャッジについても何か書こうと思っていたのですが、すでに文量が結構溜まってきたので別の記事に回します。

 

BPやりたい

今年度は結局BPの大会にディベーターで出られたのがBPゴールデンだけだったのでBPやりたさは強いです。

関東ではBPのオープン大会そこそこたくさんありますが、主に地理的理由により関東の大会には出ないことにしているので、関西のオープン大会少なくて悲しい。

社会人参加費倍でいいので凌霜杯オープン大会になったら嬉しいなって思ってます。