弁論ブログ

ディベートブログですがニッチなことを書きます。

シードチームがレジ落ちしたらどーなるのか

こんにちは。

 

ブレイク数が12チームとかだった場合に、マッチアップ作成の関係で、上位4チームがpre-Quarter Final免除のシード権を得ることになります。

一般化するとブレイク数をn、kをnよりも小さい2^kが最大となる数としたときの上位n-2^kチームです。ちなみに1on1の場合、12とかの4の倍数にこだわらなくても任意のブレイク数でトーナメント作成することができるよって記事はこちらです。

シード権によってpre-なんとかFinalが免除されるのでレジ時間もそのチームは遅く設定されることが多いと思います。

 

それでふと思ったんですけど、シードチームがpre-Quarter Final実施後(もしくは実施中)にレジ落ちすることがわかった場合ってどうするのが良いのでしょうか。

 

まずぱっと思いつくのは、

(A)QFで当たるはずだったチーム(preQFで勝ったチーム)が不戦勝でSFに進む

だと思います。

これってよくよく考えてみると、ブレイクラウンド開始時には不戦勝を発生させずにリザーブチームで穴埋めするのに対し、ここではリザーブチームを使わずに不戦勝でラウンドを発生させないというのがちょっとダブルスタンダードっぽい気がしませんか?

 

preQFを戦っていないことがそれ以上のラウンドに進めない理由になるみたいな理由付けをすることができるっちゃできると思いますが、ちょっと視点を変えてブレイクラウンドとリザーブチームの定義っぽいものから考えてみましょう。

 

そのためにこういう方式を考えてみます。 

(B)リザーブチームが繰り上がって、残っているチームの末尾に入って、ブレイク順にQFのマッチアップを新たに作成する。

普通にブレイクラウンド開始前にレジ落ちが発覚した場合にとる手法の応用ですね。

そもそもブレイクラウンドは正確に言うとElimination Roundで、日本語にすると「負け抜け」方式ということで「ブレイクラウンドで試合をする権利があるチームが決められた進行で試合を行い、1回負けたらその権利を失っていき、最後の1チームになるまで試合をする」方式と言い換えることができます。(余談ですが、eSportsの大会ではDouble Elimination 方式が主流ですね。2回負けるまで参加権利がある方式で、1回負けてもLosers Roundに進出できて、そこで勝ち上がり続ければGrand Finalまで進むことができます。)

そしてリザーブチームというのは、「レジ落ち等でトーナメント進行上補欠チームが必要となった際にブレイク権限を手にする」と言い換えることができるので、”上位チームのレジ落ちでQFに補欠チームが必要となり”かつ”まだElimination Roundにおいて敗北しておらず、試合をする権利を失っていない”チームということができるわけです。

 

 

ちなみにこの理屈があんまり直感的ではない理由は、ちょこっと思考実験をしたらわかります。

たとえばSF発表後のGFモーション発表直前に、GF進出チームが突然めちゃめちゃお腹痛くなって、ディベートがとてもじゃないけどできない状態になったとして、棄権したとします。

この理屈を当てはめると、”トーナメント進行上必要”かつ”まだ負けていない”のでリザーブチームが突如としてGFに進出してしまうことになります。

これは明らかに反直感的であることがわかります。

あと普通にpreQuarter Finalistから不平がでそうな感じもしますね。

 

 

あともう一つ、A方式の問題点として、そもそもこの方式で不戦勝になるチームは不戦勝になる権利を持っているのかという問題もあります。

たとえば3位ブレイクのチームがpQF後にレジ落ち発覚したとすると、A方式の場合、6位vs11位の勝者がQF不戦勝になるわけですが、

不戦勝をシード的な位置付けとして考え直すと、ブレイク上位のチームに優先して与えられるものである気がするので、1位のチームを差し置いて6位のチームに不戦勝の権利が与えられるのは変な感じがするという理由です。

 

 

 

それに従うとこういう感じですね。

(C)その時点で一番ブレイク順位が高いチームを不戦勝にして、残り6チームでQFを3ラウンド組む

ただ、1位チームpQFもQFも免除されてめっちゃ暇になる感じになりますが、ありだと思います。

 

 

まあ特に結論はないんですけれども、それぞれの方法にそれぞれのいちゃもんはつけれそうなので、あらかじめ決めといて大会前にどっかにこっそり書いておくというのが一番無難だと思います。

 

ちなみにBPの場合のシードチームレジ落ちはもっとややこしいことになる気がしますが、今回は考察しないことにします。

以上です。